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January 31, 2005

ウィリアム・ギブスン 「パターン・レコグニション」

パターン・レコグニションを読了。
前作「あいどる」の色々な機能不全・矛盾を抱えつつ動いていく生活や都市の描写が好きだった記憶に導かれて購入。
ミシュランのゴム人形やミッキーマウスのような商業ロゴに異常な嫌悪をしめる主人公の広告コンサルタントの女性がネット上に流通する映画の一場面の映像「フッテージ」に隠された電子透かしをめぐって謎の作者を探す陰謀に巻き込まれていく。というのが大筋。
購買行動を円滑に推し進める情報の流通手段=広告という背骨の上で、人命や恋愛も含めたすべての事象が経済スキームの中で取引される現代をクールに描きつつ、相反する要素としての人の情やアンダーグラウンドの芸術活動をとりあげ最後には結局それらも消費される商品になっていくことを痛快に描いてしめている。
最後に描かれる主人公の電脳世界と現実世界をまたいだ旅を通してつながった人々が主人公に当てた手紙。人と人とが社会的立場(国境)をこえてつながっていく世界。経済もまたボーダレスになっていく。いや、ボーダレスな経済の上でボーダレスな社会が成り立つんだ。

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コメント

「あいどる」って・・・・
昔、その本に影響を受けた社長のとこで働いてて
強力に勧められて読みましたよ。
(陰陽師に相談して運勢を見て社員の採用を決めるとこね)
あなたならあの社長と上手くやっていけたのかしら。

投稿者: 甘夏 (Jan 31, 2005 12:33:45 PM)

それは難しいと思うわ>社長

投稿者: たくぼん (Jan 31, 2005 12:49:18 PM)

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